大切な思い出・・・

今日は、わたしの「大切な思い出」の話をします。
たしか、いつかのブログにも書きましたが・・・(古い方のブログかな?)
この経験があって、今のわたしがあります。
「理想の治療家の姿」として、心に焼き付いています。

きっと、一生忘れられない、施術経験の話です。
「施術をした側」ではなく、「受けた側」としてです。

まだ、静岡で研修生活を送っていた頃です。
たしか、2ヶ月目くらいになる時期でした。

わたしは、昔から股関節が悪くて、19才の時に、何日か動けなくなったこともあります。。。
ごく最近まで、しょっちゅう「股関節がはずれそう!」と言って、親を心配させてしまっていました。
治そうと思って施術を受けにいった股関節専門の治療院では、「股関節なんてはずれるわけない」みたいなことを言われて、でも、はずれそう!としか言いようがない痛みでした。

研修中に、何かの拍子に股関節が痛み出し、どんどん悪化していってしまいました。
最初は、簡単な手法をかけてもらうと、すぐに痛みが取れていたのに、いつか、取れなくなってしまっていました。
(たぶん、体幹のゆがみを直さず、てっとり早く股関節だけ治してもらってただけで、激しい研修を続けていたから、バランスが悪くなったんだと思います)

もう、少しでも動かすと激痛で、動けなくなり、その痛みに疲れて、「こんなに痛かったら、わたしはもうダメだ・・・これ以上研修生活なんて出来ない」というくらい、ものすごい痛みでした。

休んでいるわたしを見かねて、研修仲間の先生が治してくれようとするのですが、全然痛みがとれず、わたしは完全にあきらめモード・自暴自棄になってしまっていて、「もういいんです、そっとして下さい、ほっといて下さい・・・」くらいの勢いで落ち込んでいました。

でも・・・そのとき施術してくれていた先生が、
「絶対に痛みを取ってあげるから、どうやって動いたら痛いか教えて?絶対良くしてあげるから」
と、すごく真剣な顔をして、言ってくれたんです。
本人は、もうあきらめているのに・・・。

そして、複合的な痛みだったのを、ひとつひとつ解消してくれて、施術後にはすっかり痛みがなくなり、それ以来あんな激痛には全くなっていません。

この時、わたしは、改めて、「治療家って素晴らしい!わたしも、こういう先生になりたい」って、とても熱い気持ちになったことを覚えています。

「こんなボロボロな体で、何をしても痛みが取れなくて迷惑かけてしまって、申し訳ない」という気持ちでいっぱいだったわたしにとって、こういう風に言ってもらえたことで、あきらめずに、「もし治るんなら、治したい」って素直に思えました。

この時の先生が、わたしにとって、「理想の治療家」の姿です。

「患者さんがあきらめても、自分はあきらめない」

重症な人が来て、なかなか改善されない時に、わたしはこの時の自分の気持ちを思い出しています。

「あきらめているふりをしたけど、本当は痛みから解放されたい・・・」
「でも、こんなに痛かったら、あきらめるしかない・・・」

そんな気持ちだったわたしを、この先生は助けてくれました。

不器用だったわたしを、いつも一生懸命応援してくれていた先生で、この先生のおかげで、静岡での厳しい研修生活を乗り越えられたと、今でも感謝しています。

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